Essay エッセー
日々感じたこと思ったことをそこはかとなく日記に書き記して発信していきます。

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12.11.25. 出藍の誉れ


「子貢問いて曰く、一言にして以て終身之を行う可き者有りや、と。
 子曰く、其れ恕か。己の欲せざる所は、人に施すこと勿れ、と。」

論語に出てくる有名に文ですが、現代語訳すれば以下の通りです。

「子貢が質問した。生涯行うべきものを、一文字で表せましょうか、と
 老先生はお答えいなられた。それは恕だな。自分が他人から受けたく
 ないことは他人にもしないことだ、と」

ここでの「恕」は「思いやり」を表すわけですが、孔子は人生で取り組むべき
ことを「相手を思いやること」と答えていて、その後に自分が嫌だと思うことは
他人にもしてはいけない、と説いています。つまり、自分が不快に感じたり、
マイナスの感情を抱く行為は、相手も当然同じ感情を抱くので、行ってはならない、

としているわけですが、この意味を自分は少し取り違えていました。

会社の中で時々、自分が出来もしないことを部下に平気で要求してくる人を
見かけるのは私だけではないと思います。これに対して、私自身は自分が
出来もしないことを他人に要求してはいけない、先ず、自分が出来るように
なって率先垂範すべき、との考えて持っていました。それは、論語に出てくる
上述の内容と同義だと思っていました。

然し、ある雑誌でアサヒビールの福地茂雄さんの記事を読んで誤解していたこと
に気が付きました。

30代中頃に管理職になった福地さんは、支店長から抱負を聞かれこう答えました。
「自分が出来ることは、部下にも徹底して求めます。自分が出来ないことを
部下に求めることは卑怯だと思うので出来ません」
と。
それに対して、支店長は「それでは管理職としては落第だよ。君のコピーばかり
になってしまう」
と福地さんを叱ったそうです。

上司が出来ることしか求めないのであれば、部下は上司以上に成長することはない。
その為、部下の為を思って、部下の成長を考えるのではあれば、自分が出来ない
ことでも部下に求めるべき時があるとの意見でした。


また、その事をプロ野球に例えて上手く説明されています。

「王貞治さんは4番バッターでしたが、監督になれば打撃だけを見ればよいという
 わけではない。監督になった以上は全てのポジションに対して一流を求める。」


人を育てるとはそう言う事であって、やらせてみる度量を持って部下の能力を
伸ばす必要があると説いています。

さて冒頭の孔子の言葉「己の欲せざる所は、人に施すこと勿れ」に戻ると、
この言葉はあくまでも「自分がマイナスな感情や嫌な思いをすることは
他人にはしてはいけない」と説いていて、プラスの感情や、相手への期待で
ないこと
がポイントだと思います。

相手の成長段階を見極め、それに応じた適正な度合い(程度)と内容であることが
前提ですが、それが前提であるならば、「相手に期待することは、相手に求めて
もいい」
、それが自分以上の人を育てる度量なのだと理解しました。

「己が期待する所は、相手に求めよ」

会社の組織もそうですが、教育に携わる方や子供を持つ親に、人を成長させる際の
有用な心構えになるのではないかと思います。
(相手の為を真に思うこと、求める度合い、時と場合の見極めをきちっと行う
ことを前提として。呉々も都合のよいように解釈なさらないようにして下さい)

この度量、心構えが「出藍の誉れ」「青は藍より出でて藍より青し」の言葉の通り
自分を越えていく人を育成できるのはないかと思いました。 


最後に、福地さんが管理職の立場にある人に必要だと仰っていることを記載して
終わります。

 ①部下に顔色を読まれるな、信念を突き通すまっすぐな背中だけを見せろ。
  
  (上司の背中、生き様が尊敬できる上司についていきたいと思うもの)

 ②総論と各論を使い分ける管理職は部下はついてこない

  (総論ではかっこいいことを言って、その時々において各論を変える人の
   背中には安心してついていけない)

 ③指導者を育てる場合は、カミソリではなくナタを意識した方がいい。

  (カミソリは身近にあってよく切れるから重宝されますが、木はきれません
   ナタは重くて使いこなすのが大変ですが、木を切り倒すことが出来る。
   大きな仕事を任せされるのは、こうしたタイプで、少々不器用でも
   最後は仕事を成し遂げる。会社を変革できるのはカミソリではなくナタ。
   その人材がカミソリなのかナタなのか見極めて、育て、使いこなさなければ
   なりません)
  

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12.11.17. 中国企業の特徴


中国には人口という最大の武器がある。だから、沢山のものを作っても中国国内で
消費できる。また、安い労働力があるので、中国国内の需要以上にものを作っても
海外へ輸出できる。そして、数量の規模があるから多くのサプライヤーが集まって
きて、競わせることができる。競わせて買い叩くことができる。

その状況を例えるなら、中国企業が開催する運動会で、大勢で小さな駕籠(かご)に
玉入れをするような感じで、利益という玉を小さく小さく削って、漸く10個
駕籠に入って、中国企業に持っていったら5個しか要らない!残り5個は引き取らない。
引き取って欲しいなら、もっと小さい玉(価格を安くして)にして持ってこい!
このような状況が実際の現場(特に中国大手ローカルメーカー)で起こっている
ような気がします。

人口を強みに成長を見せる中国ですが、その中国の成長を牽引する中国大手企業の
特徴
を感じたまま書いてみたいと思います。(全ての中国企業に共通するとは言えない
と思いますが)

一つ目は、計画性が無いことです。

中国では、将来の予測に基づいてフォーキャストを作成して生産するという
考え方がなく、需要や注文が来たら生産するし、こなければ生産しない、
といった、単純というか、非常に計画性に乏しい経営体質が挙げられます。

従って、その中国企業に製品を供給するサプライヤーはフォーキャストがない中、
各自の判断で材料を手配することになります。もし事前情報が何もないとしたならば、
通常毎月の材料は横並びの数字で手配することになる訳ですが、仮に、中国企業が
大幅に増産となった場合、如何に早く持ってこれるかがシェア割に大きく影響し、
間に合わなかったり、途中で納入しても少量しか使用してくれない状況になります。
逆に、大幅に減った場合は、サプライヤーが在庫過多に陥っても知らん顔で当然
サプライヤー各社が自己責任で手配したものだから引き取る義務はない、との
態度で向かってきます。

二つ目は、責任と権限が細かく別れていることです。

例えば、購買の担当者は、価格の決定権を持っている人と数量を決める人が
分かれています。また、どのサプライヤーの製品を使うか内訳を決めるのは
各工場の生産を管理する人が行っており、本部の購買担当者が決める訳では
ありません。そして、数量を決める購買担当者は、どの情報を基に数量を
決めるかというと本部の営業部隊が市場の販売数量を基に出す生産要望数量に
基づいて決めているようです。しかも、目先の数量のみしか分かっておらず、
将来の予想検討もしません。

こういった組織構造の中で自分たちの商品の全体像、つまりラインナップや
価格、何をいつ生産して実績がこれだけあるといった基本的な全体情報を
ちゃんと理解している人は殆どいない状態となっています。

三つ目は、約束は状況より下、ということです。

どういうことかというと、いくら約束をしても状況が変われば手の平を返す
ように、約束を守らないことが多々発生します。例えば、確定注文を出して
いても、要らなくなれば途中でキャンセルして引き取らないし代金も支払わ
ないといった状況が普通にあります。(注文を出す出さない云々より、使った
分だけ支払うといった状況)

たとえ書面でこれだけ発注しますと取り交わしをしても、市場の状況が変わって
必要無くなれば、平気で不要といってきます。ある本には、中国では書面という
のは、契約や約束ではなく「努力目標」の位置づけとありましたが、それは努力
や目標ではなく、場合によって単なる紙切れに過ぎない状況になります。

日本との違いに少しカルチャーショックを受けましたが、模倣品があたり前の
ように出回るような商売文化・人種気質では、上述の状況は然りと思えてきます。

別な機会に、これらの特徴に対して自分なりにどうしたらいいか処方箋を考えて
みたいと思います。

12.11.05. 日本柔道の未来 ~日本柔道が勝つための解~

嘗て日本で柔道をやっていましたので、ここ中国にきて3週間前から再開しました。
但し、10年程のブランクがあり徐々に身体を慣らしていかないと怪我をすると
感じていた矢先に、右膝をひねり暫く養成期間を設けないといけない状態に
なりました。

その出来事は、「乱取り」と呼ばれる、相手と組んで立ち技の勝負をしていた
時でした。相手はフランスの方で横に太っている訳ではありませんが、身長は
190cm近くあろうかというとても大きな方で、技がきれるというタイプでもあり
ません。しかし、外国選手特有のパワーと長身からくる手足の長さを活かして、
がっちり組んで力技で相手をスパッと投げるというより力で持っていく感じの
柔道スタイルです。

相手が大柄の選手でしたのでまともに組み合っては力で持って行かれますので
自分が有利になるような組み手で進めていると、相手は足を使って組み手を
切ってきました。この切り方もあまり日本の選手がする方法ではありません。
そして足を使って組み手を切った瞬間に右膝を横方向に足を掛けられその瞬間
「グキッ」と鳴ったのが分かりました。

もちろんブランクが長かったせいで、身体が思うように反応しなかった事も
原因の一つにあると思いますが、組み手の切り方やその瞬間に強引に技に
入ってっくることに慣れておらずあっという間の出来事でした。

さて、話は変わりまして、先日新聞を見ていたら柔道男子新監督を篠原信一監督
から井上康生監督に変更との記事を見かけました。その新聞には、先般の五輪が
男子金メダル一個に終わり、この不振の要因として「試合最多で疲弊したロンドン
の失敗」と篠原監督の方針に問題あり、としていました。

しかし、私の見方は少し違います。

確かに、過負荷が一つの要因かも知れませんが、問題の本質はそこにはなく、
一番の原因は、外国選手慣れしていないことだと思います。

日本人選手のTOPクラスの柔道家はどの国の選手にも引けを取らない抜群の運動神経
と柔軟性をもっていることは確実に言えると思います。

でも何故勝てないのか?

以前中国以外の海外で柔道を教えた際、日本では経験したことのないトレーニング
を練習前に取り入れていたり、ここ中国でも、手足のみを畳に付けて腕立てを
しながら蜘蛛のように前進する変わったトレーニングがあります。
そして、嘗て海外で柔道を教えた時の道場の監督は過去にレスリング経験者で
レスリングの要素も練習に取り入れられていました。

またここ中国では、打ち込みで自分は右利きなのに、逆に左で組んで打ち込みを
させられたり、以前、NHKで見かけたのはグルジア?選手の打ち込みが、日本には全く
ない技の練習をしていた映像が印象に残っています。

日本の監督は、幼少から柔道一筋の経歴を持つ方が多い中、海外には柔術やレスリング
やそれ以外のスポーツを経験した人が柔道を教えていたりする事が多いのではないか
と思います。そうなれば、自ずと違う武道の要素や練習メニューが入ってきますし、
身体のつくりや技の種類、タイミング等々当然日本とは違ったものになります。

そのような状況下で、例え日本人同士がTOPレベルの選手で練習しても、実際の
本番の試合で置かれたことのない状況になった時、瞬間的に手も足もでない状況に
立たされるのではないかと感じています。

柔道は考えながら行うスポーツとは違い、どちらかと言えば、日々の練習の中で
技のタイミング、相手との間合い等々感覚的に身体に染み込ませて、その状況が
来たときに瞬時に身体が動く動物的な要素が強いものだと感じています。
宮本武蔵が剣を極めることを「空」と表現したように、何も考えずに身体が
自然に動き、技を繰り出すことが出来るようになるように練習をしていかなければ
いけません。(これは何も柔道に限った事ではないと思いますが)

(厳密に言えば、理論的に相手を分析して、それに対応・対抗できるように
 自分の頭で考えながら練習し、その先には何も考えずに瞬発的に
 その状況がきたら身体が自然に動く状態を作る必要があると思いますが)

従って、これまで経験したことのある状況であれば対処は出来るのでしょうが、
上述のような練習や経験を積んだ外国人選手を相手にすると、これまでに遭遇
したことのない場面でうまく身体が反応しないのではないかと考えています。

その為、日本柔道男子が今後返り咲くには、海外に武者修行に出かけたり、
外国人選手との強化合宿を増やす等で、如何に未知の状況を減らし、如何に
慣れるか、が非常に重要になってくるのはないかと思います。

また、日本での柔道人口が減少の一途をたどる中、お家芸である日本柔道の未来の
日の丸を背負って立つ柔道家を育てるには、幼少の頃から、例えば、小・中・高と
各段階で1年程度、海外で修行できるような制度を作るべきだと考えています。
そのためには、柔道界のみならずアスリートを養成するような仕組みを文部科学省
等の政府とも一体となって考えていく必要があるのではないかと思います。

またこの事は、何も柔道に限ったことではなく、ビジネスに於いても言えること
ではないかと個人的に感じています。新興国の台頭やEMS等々の産業構造の変化で
これまでの勢力図が様変わりする中、日本国内に留まっていてはこれ以上の成長
も進歩もなく、日本が劣性に立たされていくような気がしてなりません。
産・官・学が一体となって、グローバルな視点で活躍でき、日本の未来を背負って
いける人を幼少期から育てていかなければならないと感じています。

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hiroito

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